薬害エイズ和解記念集会
日本赤十字社 社長 清家篤 様
本年、東京・大阪の薬害エイズ訴訟の和解成立から28年を迎えました。改めて、これまでに亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、今なお苦しんでいらっしゃる方々に心からお見舞いを申し上げます。
薬害エイズは、日本における医療の安全性及び信頼性を根幹から揺るがす大事件であり、大きな社会問題となりました。当時、血漿分画製剤を製造・供給していた日本赤十字社にとっても、「使用される方々の命と尊厳が守られるよう、安全な血液製剤をお届けする」という重大な使命を、改めて認識する大きな契機となりました。
国内で製造しております血漿分画製剤の需要は昨年度に比べ増加してございますが、日本赤十字社においては、需要に見合った原料血漿を確保しております。
和解成立から28年が経ちましたが、薬害エイズは時と共に風化させてはならない歴史であり、日本赤十字社としてもその事をしっかりと心に刻み、一層の努力を重ねてまいります。