旭川医科大学病院　病院長　古川博之　様

このたびの薬害エイズ裁判和解27周年記念集会にあたり、関係の方々へのご尽力に敬意を表しますとともに、これまで亡くなられた方々に哀悼の意を表したいと思います。

本院は、北海道のブロック拠点病院を拝命しており、中核拠点病院である北海道大学と連携して、患者さんの個別救済と原状復帰を目標に尽力してきました。

私が肝移植を専門にしていることもあり、長崎大学の江口班が行っていたHIV/HCV重複感染患者さんの肝移植の研究に参加させていただきました。この研究によって、HIV/HCV重複患者さんの肝繊維化がHCV単独患者さんより早く増悪することが判明し、肝移植の登録において、通常の緊急度より1ランク上の緊急度にグレードアップすることができるようになり、HIV/HCV重複患者さんの肝移植へのアクセスが良くなり、より早期の肝移植が可能になったものと思っております。

おりしも、当院にも現在、HIV/HCV重複感染に対して肝移植を待機している患者がおり、脳死肝移植の登録をしている北海道大学とも連携しながら、移植が成功裏に行えるよう計画しているところです。

最後になりましたが、和解27周年記念集会が実り多きものとなりますよう祈念しております。