薬害エイズ和解記念集会
国立病院機構大阪医療センター 院長 松村泰志 様
大阪医療センターでは、薬害被害者の方々からご指導を頂き、広くHIV陽性者の方々、血友病の方々に対する医療の在り方を模索し体制を整備して参りました。長年に渡り、継続してご指導を賜りありがとうございます。当院は、HIV/エイズブロック拠点病院、また、血友病診療連携における近畿ブロック拠点病院の指定を受けております。この役割は、当院の診療だけでなく、他の医療機関と連携し、患者さんに安心して医療を受けていただける状況を作り出していくことにあると認識しております。
エイズ医療は、年が経ることで課題が徐々に変わってきています。エイズそのものに対する治療よりも、併発する疾患に対し適切な医療を提供していくことへの比重が大きくなっていると思います。また、当院の課題としましては、病院スタッフが入れ替わっていくなかで、基本となる考え方、これまで培ってきた医療を、新しいスタッフに引き継いでいくことと考えております。どのようなことでも、正しい方向性で活動を継続させること、後退させることなく少しずつ改善させていくことで、真に良いものができあがっていくものと思います。