薬害エイズ和解記念集会
参議院議員 川田龍平 様
薬害エイズ裁判和解25周年記念集会の開催、心からお慶び申し上げます。
早いもので、もう四半世紀になります。当時、同じ病室で亡くなった仲間たちのことを、今も忘れることはできません。そして、これまで医療制度の充実など被害者救済のために当事者として力を尽くしてくださった大平理事長も永眠しました。心からお悔やみ申し上げますとともに、ご冥福をお祈りいたします。
薬害被害の当事者が声を上げ続けることが、周りを動かし、社会を変えてゆける、「動けば変わる」。あの時皆さんと共に手にした「生きる誇り」や「尊厳」は、45歳を迎えた今の私にも、大きな力を与え続けてくれています。
二度と同じ過ちを繰り返させないとの思いから、医薬品の安全性を確保する法律と制度をつくるため、議員になってからも、必死で取り組んできました。一番に取り組み、10年かけて臨床研究法を成立させ、党派を超える多くの議員らの協力も得つつ、これも10年以上に渡る努力の末、ようやく一昨年に医薬品医療機器法(薬機法)の改正と「医薬品等行政評価・監視委員会」の設置に至りました。しかし、これからも「独立性」「専門性」「機動性」を備えた第三者機関による監視が機能するためには、不断の努力が必要です。
近年、新型コロナ感染症の蔓延という危機に人類が曝されています。新たなワクチンや治療薬が開発され、効果に期待が高まっていますが、ワクチンは万能ではなく、必ず副反応があり、たびたび悲惨な薬害事件を引き起こしていることを忘れてはなりません。今後も、医薬品や医療行政に対する厳しい監視を続けると同時に、病気の予防や、健康増進など、薬に頼らない医療にも目を向けていきたいと思います。
薬害エイズをはじめ、多くの被害を生み出してきた薬害事件を風化させず、政府へ反省を促すとともに「いのちを守る社会の実現」に向けて、全力を尽くします。どうか皆さん、一緒に頑張りましょう。