≪米メルクとスイス・ロシュ C型肝炎領域で提携、新薬の共同販促も≫
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- 2011.5.20
米メルク(米国・カナダ以外は「MSD」)とスイス・ロシュは5月19日までに、C型肝炎領域における提携に関して合意に至ったと発表した。メルクの新薬「VICTRELIS」(一般名=boceprevir)の共同販促や、両社の製品や開発品目での併用療法などで提携する。
提携地域は、先進国と新興国の両市場。「VICTRELIS」の共同販促は米国から始める。今回の提携は非独占的な合意だが、今後も対象地域を拡大していく方針。
「VICTRELIS」は今月13日、メルクが米FDA(医薬食品局)から承認を取得した新薬。
慢性C型肝炎(遺伝子1)の成人患者(18歳以上)におけるペグインターフェロン アルファとリバビリンとの3剤併用で承認された。
(平成23年5月20日 「日刊薬業」より)
*関連情報
2011年4月27日・28日に開催された米国食品医薬品局(FDA)抗ウイルス薬諮問委員会は、 米Merck社の「VICTRELIS」(boceprevir)と米Vertex Pharmaceuticals社の「Telaprevir」の2種のC型肝炎のプロテアーゼ阻害剤の認可を、それぞれ18:0という圧倒的な評決で勧告しました。
この勧告を受け、FDAは5月13日、「VICTRELIS」を認可しました。引き続き、「Telaprevir」も認可される見通しです。
日本ではMerck社の日本法人、MSDがboceprevirを、またTelaprevirは田辺三菱製薬がそれぞれ販売する見通しです。田辺三菱製薬は2011年1月に我が国でも販売申請を行いました。
従来のPEGインターフェロン+リバビリンにプロテアーゼ阻害剤を加えた3剤併用療法により、これまでの治療で効果がなかった患者も、ウイルスを消失できる可能性が高まります。できるだけ早く日本でもこれらの薬剤が使用できるよう、関係機関には努めていただきたいと思います。