新しい肝炎治療薬情報 開発中にある直接作用型抗ウイルス剤2剤併用のみでウイルス陰性化達成の可能性 米BMS
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- 2012.1.28
[米BMS C型肝炎、DAA(直接作用型抗ウイルス剤)
併用のみでSVR12(ウイルス陰性化)達成の可能性]
米ブリストル・マイヤーズ スクイブは1月26日までに、開発
中の直接作用型抗ウイルス剤(DAA)であるNS5A阻害
薬 daclatasvir とNS3阻害薬 asunaprevir について、
ジェノタイプ1のC型慢性肝炎患者を対象に有効性などを検証
する海外前期臨床第2相(P2a)試験の結果を発表した。
DAAのみを用いた併用療法によって、投与終了後12週目にお
けるウイルス陰性化(SVR12)を達成できる可能性が示され
た。
DAAの2剤併用療法を受けた対象者は、ペグインターフェロ
ンアルファおよびリバビリンの前治療が奏効しなかったジェノ
タイプ1のC型慢性肝炎患者11人。
daclatasvir 60㎎1日1回と asunaprevir 600㎎1日2回を24週間
投与する併用療法を受けた。SVR12を達成した患者割合を評
価した。
SVR12を達成したのは4人。7人は投与開始から4週目までにウ
イルス量検出限界未満を達成し、うち5人が投与終了時点でもこ
の状態を維持していた。再熱したのは、投与終了後4週目に1人。
確認された有害事象の大部分は軽度から中程度で、多く認められ
たのは下痢8人、倦怠感6人、頭痛5人、嘔気2人だった。
DAAの2剤併用療法は日本や米国などで現在P3試験を実施中。
(平成24年1月27日付 「日刊薬業」より)