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肝硬変を有するHIV感染者に対する自己骨髄細胞療法の研究、2症例目に

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  • 2011.6.22

肝硬変を有するHIV感染者に対する自己骨髄細胞療法の研究、2症例目に

薬害HIV感染被害者が現在一番の闘病とするのは、HIV/HCVによる

肝炎悪化での肝硬変。肝硬変のスピードも速く、肝がんに移行する人も増え

ている。その多くが、被害当時10代の患者で、現在30歳後半から40歳代

で、肝硬変、肝がんと言う死に直面する病と闘っている。

ここ数年、原告団と厚生労働大臣との定期協議でもこの対策を直接患者が訴え

肝臓移植研究班や長期療養に関する研究班ができて、実効性を目的とした

研究が始まっている。

その一つの選択肢として、「肝硬変を有するHIV感染者に対する自己骨髄

細胞投与療法の安全性と有用性に関する研究」が、2年越しの交渉などで、

国から平成23年1月4日付で研究実施の承認を受けた。

この療法は、わたくたちがNHKのクローズアップ現代で山口大学で研究され

肝硬変を有する患者さんの肝臓の繊維化が改善されて元気に仕事に復帰されて

いる放映を見て、行き詰った肝硬変治療を少しでも改善の希望が見えたらと言う

期待で、エイズ治療・研究開発センター(ACC)が取り組むべきだと要請した。

研究提出のたくさんの書面提出などで要請から2年もかかったが、大臣要望

などもあり、被害救済の一環として始まった。第一症例は、23年3月8日に

実施された。国立国際医療研究センターの血液内科や麻酔科など多くのスタッフ

が取り組み、無事、副作用もなく骨髄細胞を採取し、それを分離して必要な

幹細胞をまた血中に戻す処置が行われた。血友病患者の止血管理や、全身麻酔

による肝臓絵の影響など考慮して慎重に進められた。

山口大学からも担当の先生が来られ、採取から分離、輸注と一連の工程を指導

されたという。

第二症例が6月21日に行い、血友病特有の関節症の変形した私の関節制限に

合した手術台が準備され、全身麻酔をしてその状態で手術台にうつ伏せにする

力仕事。

また、骨髄細胞の採取はかなり力がいるということで、麻酔から覚めてから

その話を聞くとき、簡単ではないなと感謝の気持ちが一杯だった。

病室に帰ってから、採取した細胞を分離して、100ccほどの細胞を血中に

2時間かけて戻した。幸い止血管理もよく、痛みも残らず、当日の夕刻には

歩けるくらいであった。

この療法が、次の有効な治療法へつなぐものとして期待したい。

ちなみに、アルコール性肝炎の肝硬変患者に対しては山形大学が、またB型

肝炎からの肝硬変患者へは韓国の大学で研究がすすめられていて、良い成績を

出しているらしい。

薬害HIV感染被害者で、肝硬変が進み、適応するものかどうかも含め、主治医

を通してACCに問い合わせてほしい。また、はばたき福祉事業団でも、相談

対応し、ACCにつなぎます。

さらに、肝硬変の悪化状態は、長崎大学移植外科でその状態を詳しく検査する

ための2泊3日の入院検査を被害者向けに行っています。すでに30人以上の

人が長崎で検査を受け、移植の必要な方も見つかり、数人が脳死肝移植に登録

しています。

より効果的な治療が被害者全体に行き届くよう、上記研究チームががんばって

います。遠慮なく、お問い合わせください。


 

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