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【HIV】≪抗HIV薬「ゼリット」服薬について、重症の副作用が多いため、適切な代替療法がない場合のみに使用すべきとの勧告≫

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  • 2011.3. 7

欧州医薬品庁(EMA)は、2011年2月17日に、抗HIV薬「商品名:ゼリット、 略名:d4T」の医薬品販売承認の更新手続きにおいて再審査結果について、更新とした。しかし、日本でも問題となっているように、ミトコンドリア障害による重篤な副作用がほかの核酸系逆転写酵素阻害剤より多いため、使用について条件付で厳格に制限するように勧告が出された。

詳しくは添付の資料を参照して下さい。(hiv_medical_welfareZerit.pdf)

・「ゼリット(サニルブジン)に関する欧州医薬品庁の勧告について ブリストル・マイヤーズ?」
・「ゼリット(サニルブジン)の再審査に関する質疑応答 更新手続きの結果 EMA(欧州医薬品庁) 翻訳文」
・「(質疑応答の英文)「Questions and answers on the review of Zerit(Stavudine) Outcome of a renewal procedure EUROPEAN MEDICINES AGENCY」

 

現在、ミトコンドリア障害から、リポジストロフィーなどの脂肪組織萎縮症、乳酸アシドーシス、四肢の末梢神経障害など回復困難な重篤な副作用が多く報告されている。筆者も脂肪組織萎縮での体型の変化や冷えで大変困っている。脂肪組織萎縮は血友病患者の場合関節機能の障害を大きくし、行動制限が大きく阻害され、中には行動などの自信を喪失し精神的なダメージにつながっているものも少なくない。今後これらの副作用は服薬を止めても進むので、治療対策が急務となっている。脂肪組織萎縮症は長崎大学医学部形成外科で秋田医師のもとに研究が重ねられ、頬の変形に対する脂肪細胞移植手術が4人に実施され良好な成績を得ている。特に手術したことにより回復などの希望を持てることから明るくなっている傾向が強く認められる。

d4T、「ゼリット」はこれまでたくさんのHIV感染者が使ってきただけに、「飲むのを止めれば元に戻る」といった以前の乱暴な伝え方では解決できない、重大な副作用として今後も長期に続くことから研究と回復治療への取り組みが急務である。これは、副作用の救済としての今後の認識や製薬会社や医療者あげての対応が必要だ。

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