〚 近ごろの医療情報等から(-1-) -2件 〛「遺伝子組換え人血清アルブミン「メドウェイ」のこれからは」、「医薬品第三者組織設置法案の行方」
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- 2012.9.19
『近ごろの医療情報等から -1-』
(1) ≪8月31日 田辺三菱製薬とニプロ バイファの合弁関係を解消≫
遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ」を製造するバイファに
45%の持ち株比率で資本参加していたニプロは、メドウェイに関する試験デー
タの改ざん・承認取り下げ・自主回収などの問題で、ニプロ側が解消を申し出
た。
製造販売元の田辺三菱は現在、承認を取り下げた「メドウェイ注5%」の再
申請を検討しているほか、自主回収に至った「同注25%」の生産・販売を目指
している。
(平成24年9月3日付 「日刊薬業」より)
※「メドウェイ」の問題は、血漿分画製剤の国内自給達成も視野に入れての厚
労省審議会の期待を大きく損ねた極めて衝撃的なことだった。企業の反省・体
質改善のもと、日本の技術としてどう成育させていくか注目されるところでも
ある。
(2) ≪医薬品等行政評価・監視委員会設置法案、いわゆる医薬品第三者組織設置
法案、8月29日に民主党が議員立法で提出、9月7日委員長権限で継続審査に≫
薬害肝炎全国原告団・弁護団との協議や、薬害肝炎の検証委員会提言から、
24年の通常国会に上記法案を政府提案で提出予定が、“政策型審議会の新設は
原則的に認めない”とう閣議決定が法案提出を阻んだ。強い原告団等の要求に
約束を守る形で民主党単独で議員立法で提出した。
超党派での議員立法ではなく原告団の政府提案が筋という議員立法反対抗議
に全野党も反対し、衆議院厚生労働委員会提出法案は賛成・反対同数の結果か
ら、国会法50条により委員長判断で継続審議となった。
※ 特別な形で救済法が成立している事例に、閣議決定の枠を前提に“できな
い”と断定するところに、ほんとにやる気があるのかと疑う第一の点だと思
う。また、公認されている検討会の提案や協議の約束を反故にする政治家や
官僚の信義もあまりにもひどい。筋を通していくことの重要性は、彼らのご
都合主義を糺していく上でも重要と考える。