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長期療養に関する研究(山下班)の班会議が行われました。

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  • 2011.5.24

HIV・HCV重複感染血友病患者の長期療養に関する患者参加型研究(山下班)の平成23年度第1回班会議が5月23日(月)長崎大学・良順会館で行われました。

薬害HIV感染被害者の死亡者は659名とすでに半数近くの方が亡くなりました。患者の状態は非常に悪く、命を守るためのぎりぎりの医療が続いています。研究班の中でエビデンスが十分ではない治療を行うことに対して消極的な意見も出されましたが、薬害HIV感染患者は抗HIV薬等、常に実験医療に近い状態で医療を受けており、現在も治療の選択肢が限られている中、新たな医療にチャレンジしている状況であり、患者の気持ちとしては、積極的に医療に取り組んでいくことを強調しました。

特にHIV・HCV重複感染患者の場合は見かけの肝機能は良好ですが、予備機能は不十分なので、実際には見かけ以上に状態が悪くなっています。数値で判断されるため脳死肝移植の優先順位は低くなっていますが、こうした事情が理解され、緊急性が認められれば肝移植により命を救うこともできると思います。はばたきホームページでも紹介しましたが、今後新たな治療薬が登場してくるので、また状況は変わってくるかもしれません。

はばたきでは、昨年度70名の方に聞き取り調査を行いました。今年度も引き続き聞き取り調査を継続していきますが、質問項目などは昨年度の結果を分析、検討した上で、見直しを行います。また、関節の可動域のビデオ撮影や施設のモデルケースの検討、精神健康に問題を抱えている方への対処も進めていきます。

昨年度の聞き取り調査の結果を踏まえて、新たに研究協力者として加わってただいた方がおります。長期療養に多くの助言をいただくために、多数の患者を診ているエイズ治療・研究開発センターのコーディネーターナース、大金美和氏が新たにメンバーとなりました。また、関節が悪化した場合の処置として人工関節という選択肢もありますが、しかしそのような厳しい状態になる前に理学療法の面から対処していくことが重要と考え、医療法人財団はまゆう会 相生リハビリテーションクリニックの理学療法士の牧野健一郎先生にも加わっていただきました。新たなメンバーとともに、今年度も長期療養の研究に取り組んでいきます。

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