最年少被害者の生活日記帳から 第1回 「はじめましてO(^O^)O」
HOME > はばたきインフォメーションスクエア > HIV・薬害エイズ情報 > 薬害エイズ
- 2011.10.26
2004年から始まった「てる日記」。これは、薬害HIV感染被害の最年少被害者が、日々の生活を綴った日記です。
彼は、ほとんど生まれてからずっと血友病とHIVと共存しています。治療は、中学生の頃からの服薬の大変さを口にしていますが、明るく、前向きに、楽しみながら生活しています。
旧ホームページに掲載された「てる日記」の復刻版です。素敵なイラストと共に、てるくんの日常生活をいっしょに楽しんでください。
僕は現在エイズ治療・研究開発センター(ACC)で治療を受けている21歳の大学生の「てる」といいます。
先日、はばたきの方から自分が日頃思っていることをホームページに書いてみないかというお誘いがあり、このはばたき日記に記事を書かせていただくことになりました。
今回は、僕とはばたきとの出会いについて書こうと思います。
実は僕がはばたきを知ったのはつい最近のことです。
HIVのことを知ったのは、中学生の頃です。それまではすべて両親が管理してくれていて、薬も血友病の薬だと教えられて飲んでいたので、病気について考えたことはほとんどありませんでした。
しかし、大学生になり、病気のことを少しずつ考えるようになりました。一人暮らしをして、自分の事は自分で管理しなければならなくなったせいかもしれません。
今年の春、就職活動の時期になり、僕はこの病気の事でかなり悩んでいました。体調が悪くなったときのことや、毎日の薬、月に1回の通院など就職してからしっかり働いていけるだろうかという不安が多くありました。しかし、その時点ではどうすればよいかも分からず、不安を持ったまま周りに流されて就職活動を進めていました。
そんな中、いつもの検査でACCに行った時、コーディネーターナースの方と就職について少し話をしました。そこで同じ病気と闘いながら働いている方の話や、はばたきのことを教えてもらい、相談してみれば?というアドバイスを頂きました。
その数日後、会社説明会の帰りにはばたきに寄ってみることにしました。その時は事務所にはスタッフの方が1人だけだったのですが、最初に思っていた事務所のイメージとは違って、とても明るくとても話しやすい雰囲気で、病気のことだけでなく色々な話をしました。同年代で病気を持ちながらがんばっている人の話や、僕の就職についてもすごく応援していただき、就職することに臆病になっていた僕に強い勇気をもらいました。
現在はといえば、何とか希望の就職先が見つかり内定を頂くことができました。面接では病気のことには触れなかったので、これからどのような形で会社に伝えるか、また仕事と治療の両立など、不安が無いわけではありませんが、前向きに考えていこうと思っています。
最近では病院の帰りなど、時々ですがはばたきの事務所にも顔を出していろいろな話をしています。コーディネーターナースの方やはばたきの方々など、病気のことを分かってくれている人と話や相談ができるということはとても心強いです。
はばたきと出会って、多くの人が自分と同じ病気と闘いながらがんばっていることを知り、また、多くの人に支えられて今の自分があることを再認識しました。
自分がそうであったように病気や生活のことで一人で悩み、闘っている人はたくさんいるのではないでしょうか。そんな時は、一人で悩まないで是非はばたきに相談してみてはいかがでしょうか。きっと助けになってくれますよ (^-^)