◇はばたき血友病情報「中外製薬からの、新たな止血効果な血友病治療薬が2017年には製造承認へ」「その他の血友病関連情報」
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- 2015.10.12
[ 中外製薬創製の血友病治療薬「ACE910」、米FDAがBT(ブレークスルー・セラピー)指定 ]
中外製薬は9月4日、スイス・ロシュが米国で開発中の新規血友病A治療薬「ACE910」について、
米医薬食品局(FDA)から優先審査を受けられるブレークスルー・セラピー(BT)の指定を受けたと
発表した。適応は「12歳以上で血液凝固第Ⅷ因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防
投与療法」。
「ACE910」は中外製薬の創製品で、日本と台湾、韓国で中外製薬が開発し、それ以外の開発権を
ロシュに導出している。
中外製薬は現在、国内で臨床第1/2相(P1/2)試験を実施している。中外製薬とロシュは2015
年中にグローバルP3試験を始め、17年に日欧米で承認申請する予定だ。
インヒビターを持たない血友病A患者を対象としたグローバルP3試験と、小児の血友病A患者を対象
にした開発試験はいずれも2016年に開始を予定している。
(平成27年9月7日付 「日刊薬業」より)
※同上の記事は、以前にも取り上げた、皮下注射で週1回投与の新たな血友病A治療薬です。
静脈注射での継続的な治療からの新たな治療展開へと期待したい製剤です。もっと注射頻度が広がるこ
とも期待して。
[ その他の血友病関連情報 ]
【バイオジェン 血友病B治療薬「オルプロリスク」最小規格250単位製剤を発売】
7月27日から、バイオジェン・ジャパンは乳幼児の血友病B患者の治療に向けた、遺伝子組換え
血友病B治療薬の最小規格「オルプロリスク静注用250」を発売。
【バクスター(株)の血友病事業部門、バクスアルタ(株)へ】
バクスアルタ(株)川本壽人社長が平成27年8月31日、設立記者発表会。
バクスター(株)のバイオサイエンス事業を会社分割してバクスアルタ(株)を本年4月1日に設立。
バクスアルタがバイオ医薬品領域、バクスターは透析事業とホスピタルプロダクト事業を基盤とする。
バクスアルタは継承した血友病A治療薬「アドベイト注射用250/500/1000/2000」、抗インヒビター
血液凝固複合体「ファイバ注射用500/1000」など血友病に重点を置いて事業展開している。今年4月に
は「アドベイト」をベースとした半減期延長型遺伝子組換え第Ⅷ因子製剤について、厚生労働省に製造
販売承認を申請したと発表した。
川本社長は「唯一の血友病トータル企業」と強調し、今後は遺伝子治療薬の開発に力を入れ、事業を
拡大するとした。
(平成27年4月1日付「バクスター(株) ニュースリリース」、同年9月1日付「日刊薬業」から)