◇はばたき血友病情報(社会と生活) 「フィンランド血友病協会を紹介します3」
HOME > はばたきインフォメーションスクエア > 血友病情報 > WFHや海外ニュース
- 2011.9.30
今回はフィンランド血友病協会の目的や活動について報告します。
目的は前々回を参照いただきたいのですが、特に”リハビリテーション活動”に注目しました。
フィンランドはご存じのように冬の季節が長く戸外での運動は難しくなります。これは病気があるなしにかかわらず多くの人は、この運動不足に対応していて、室内の運動に力を入れているようです。血友病患者のリハビリテーションしているスライドをいくつか見せてもらいましたが、プールでのエクササイズや腹筋・背筋を鍛える運動、バランスボールを使ったストレッチなどリハビリテーション活動は充実しているようです。
そういえば、今回お会いした4人の患者さんのうち3人は60歳以上ですが関節の状態は良いように見えます。日本人より体型が大きいので膝の負担も大きいと思いますが、特に問題はないようです。きちんとエクササイズをしているのでしょう。*3人のうちの一人はエクササイズ冊子に写真付きで掲載されていました。
定期イベントの中の女性会合もとても興味を引きました。この会合には産婦人科、遺伝、生理学に関する専門医も参加しており、健康管理や遺伝について等情報提供が行われているそうです。遺伝にまつわる課題はやはり各国共通ですが、保因者の健康管理にも十分配慮している点が進んでいると感じました。
協会の会長は女性で血友病患者の母親であり保因者です。会長は「フィンランドでも家族間で遺伝に関する問題がないとは言えないけれど、会には家族で参加するし、できるだけオープンにしている。保因者にも病気のことは情報提供しオープンにしています」ということでした。
と、ここで目的にも挙げられていた出血疾患に関する知識を普及ということが気になったので、これに関して「対象は?」と質問すると、「患者・家族だけでなく、一般の人々にも啓発活動をしている」との回答でした。ここにもオープンにする態度が示されていました。
次回に続きます。