◇はばたき血友病情報(医療情報) 「独バイエル 血友病Aの遺伝子治療薬開発で米社と提携」
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- 2014.7. 3
[ 独バイエル社 血友病Aの遺伝子治療薬開発で米社と提携 ]
ドイツバイエル ヘルスケアは6月30日までに、米国ディメンション
セラピューテイクスとの間で、血友病Aを対象として新規遺伝子治療
薬の開発・商業化に関する提携契約を結んだと発表した。
ディメンションは、希少疾患に対するアデノ随伴ウイルスによる新
規遺伝子治療の開発に重点を置く企業で、同社の独自技術を用いた新
規治療薬の開発を両社で進める。
ディメンションはバイエルからの資金提供を受け、非臨床開発と臨
床第1相/前期第2相(P1/2a)試験を実施。バイエルはP1/2a試験
の結果に基づき、P3試験や薬事申請手続きを実施し、承認取得後の
製品を世界で商業化する権利を持つ。製品発売後は、売上高に応じた
ロイヤルティーをディメンションに支払う。
(平成26年7月1日付 「日刊薬業」紙面より)
*血友病Bの遺伝子治療は国内外での開発が盛んです。一方、血友病
Aの方は、難しいと言われていましたが、iPS細胞を応用した研究
が国内の大学で具体的に行われていたり、血友病Bの遺伝子治療を開
発している研究班等でも血友病Aも可能性が大きいとも言われていま
す。血友病の根治を目指して研究班を要望し、応援している私達も、
大いに期待を込めているところです。
一方、凝固因子製剤を製造販売している大手の海外製薬会社がパテ
ントを独占していく傾向に一抹の不安を覚えています。こうした製薬
会社による開発調整が無いよう、早期開発に着手いただき、臨床現場に
早く届くようにお願いしたい。患者の一人としては国挙げての血友病根治
を目指した治療の開発に力を注いでほしいと要望を強めています。
また、薬価の高さは、血友病治療の全国普及の大きなハードルにな
りつつあります。国内メーカーによる、より薬価の高さに配慮した製
剤の製造販売体制を国の政策としてけん引していくことが望まれます。