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◇はばたき血友病情報(社会と生活) 「血友病青年期患者のソーシャルネットワークの試みから 情報2件」

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  • 2011.11.25

◇はばたき血友病情報(社会と生活-1)

タイトル:「 重症血友病青年期患者のためのソーシャルネットワーキング 」
     ( Social networking for adolescents with severe haemophilia. )

著者:Khair K, Holland M, Carrington S.

出典:『 Haemophilia. 2011 Nov 8. doi: 10.1111/j.1365-2516.2011.02689.x.
                         [Epub ahead of print] 』より


要旨:最新治療への利用は、治療転帰と生活の質の向上と共に血友病青年者は家での

  血友病治療を可能にしている。

   だが、同じ血友病患者の支援や先輩血友病患者の実験的学習を減らした。

   近年のコミュニ―ケション技術の助けによるソーシャルネットワーキングは、

  同じ血友病患者の支援を通じて健康の利点を提示するであろう。

   我々は、疾患に特化したソーシャルネットワーキングで重症血友病青年者が恩恵

  を得ている可能性を調べた。

   UK治療センターの重症血友病AあるいはBの青年者全150名(年齢10~18歳)か

  フォーカス・グループに参加した患者、特に彼らの利用のために設定されたソーシャル

  ネットワークの可能性の調査をおこなった。

   オンラインおよび紙媒体の質問表(n=47; 31%回答率)に答えたUKの重症血友病の10代

  の少年たちは、家族外で他の血友病者と社会的交流を滅多にもっておらず、少年達の

  70%にとって、両親は血友病に関する主要な情報源である。

   しかし、半数超が自分たちの悩みに答えを探すのに窮することが多いと回答した。

   このような少年達は、友だちとチャットするためにオンライン・ソーシャルネット

  ワークを使用することが多かった。

   重症血友病青年者は他人との交流が限定的であり、多くがさらにふれあいを求めている。

   同じ病気の仲間の支援やオンライン・ソーシャルネットワーキングを通じ得られた

  実験的学習から恩恵を得られるだろう。

   ソーシャルネットワークへのアクセスに限定したSixVibeが2011年に立ち上げられた。

   重症血友病青年者のための仲間同士の疾患管理技術の開発を促進し手助けするために

  設定された側面がある。

 


◇はばたき血友病情報(社会と生活-2)

タイトル:「 血友病青年者を対象としたインターネット必要性および利用の調査:
                           ウエブサイト開発プロジェクト 」
    ( Exploring internet needs and use among adolescents with haemophilia:
                          a website development project. )

著者:Sterling L, Nyhof-Young J, Blanchette VS, Breakey VR.

出典:『 Haemophilia. 2011 Jul 29. doi: 10.1111/j.1365-2516.2011.02613.x.
                            [Epub ahead of print] 』より

要旨;若い人達はオンラインで健康の情報を入手することが多い。しかし、血友病青年者(AWH)

  を対象としたインターネットの使用に関してはほとんど知られていない。

   血友病青年者が小児医療から成人医療へと移行につれて、高度なAWHの教育的必要性に

  取り組むために、若者中心の年齢に適したオンライン・プログラムが開発中である。

   疾患をもつ子供向けの病院で治療をうけているAWHを対象としてインターネットの必要性と

  利用を記述し、この世代のためにウエブサイトが便利で望ましい特徴を決定する。

   半構造のインタビューで、AWHのウエブサイトに関する参加者のインターネットの利用と

  見解に取り組んだ。インタビューは自動録音され、遂語的に書き写された。

   3回の独立したレビューは、記述カテゴリーとテーマごとに分類し、データ飽和化が達成

  された。患者12名のうち11名がインタビューに応じてくれた。ほとんどの参加者は、血友病

  情報を探し出すためにインターネットを用いていた。

   だが、情報のため訪問した特定のサイトを再び訪問してはいなかった。医療従事者に尋ねる

  よりインターネットを利用するほうが、気分は楽という患者もおり、問題が生じた場合に

  インターネットの利便性を好む人もいた。

   全体として、AWHのウエブサイトで血友病について学ぶのに役に立ち、他者に説明している

  と感じていた。

   オンライン・ソーシャルネットワークで年配の血友病患者や同年代の他の人、潜在的に便利

  な支援として引用されている。

   AWHは血友病ウエブサイトに関心をもっており、成人期以降で、信頼する支援に役に立つだろ

  う様々な特性を識別している。ウエブサイト開発は進行中である。



コメント:近年、全世界に参加者がいるFacebookを代表とするソーシャルネットワーキングが広

  がり、他者との交流をするさいに便利なツールとして多くの人が利用しています。

   海外の血友病コミュニティに限ると、

  ここの論文紹介でとりあげた英国のSixVibehttp://www.sixvibe.com/という会員制のサイトは

  イラストをふんだんに使い、若い世代の仮想血友病患者のアバター(イメージは上記サイトを

  参照)を用いて、分かりやすく説明しています。

   血友病患者の家庭治療が普及するにつれ、病院に通院する機会もなく患者会などに積極的に

  参加しない限りは、同年代の他の血友病患者の生活スタイルや○○病院の○○先生はいい先生

  だよというような内輪の話など、また自分より年代が上の人に病気のことを簡単に尋ねたりす

  ることは、逆に難しくなっています。

   しかしながら、近年のインターネットの進歩により、こうしたソーシャルネットワーキング

  サービスを利用すれば、医療関係者などに聞くには敷居が高いと感じることも気軽に出来る点

  や血友病患者がすくない地方在住のひとにとっては、情報入手の利点があります。

   コンテンツが充実した患者中心の交流サイトが、ここ日本でも求められているのではないで

  しょうか。
                                       (E.M)

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