滋賀県大津市で、第48回献血運動推進全国大会が開かれる 国民の命のつながりの運動 国はもっと責任感を明確に
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- 2012.7.27
第48回献血運動推進全国大会(平成24年7月24日)
今年は滋賀県大津市で開催、参加しての感想を一言。そして、献血をし
てくださる人たち、献血推進をけん引する企業・組織のみなさまに感謝。
国、日本赤十字社、滋賀県が主催。基本的には血液法に則った国の事業、
そして献血という無償の善意で人の命、健康を助け合う、日本の誇る献血
制度を守り発展させていく国民的行事でもある。
会場での体験発表も出産時の大出血など緊急時や白血病治療での血液製
剤の断続的な使用で命を救われた人、多くの人の献血での治療に感謝した
家族が献血運動に取り組んでいる、人の思いやりが表出している事業と改
めて感謝・敬意を表したい。。
大会挨拶ではいつものように、日本赤十字社の社長が感謝と、血液事業
の大きな担い手として運営の実情や計画を丁寧に説明をされた。そして、
その都度立ちはだかる問題点も指摘された。今回は、少子高齢化による献
血人口の減少について、若年層の献血啓発で文科省の学習指導要領に献血
が取り上げられたことへの高い評価、献血血液による血漿分画製剤をより
有効に患者に届くよう民間企業との合弁で日本血液製剤機構をつくり10月
1日から本格稼働を始めることや、海外の血漿分画製剤が薬価差益を利用し
て相変わらず輸入され続けている問題点を歯切れよく指摘された。
国のあいさつが、多くの人の協力で成り立っている献血の一般的説明を
しただけで、血液事業の精神や国内自給に向けた心意気は何も触れず、あ
まりに曖昧模糊で責任感のない挨拶だったのが今年の特徴でもあった。
献血推進に多くの人たち、企業・組織が活躍され表彰を受けた実態を政
府関係者・関係する人たちは、どう見つめていたのだろうか。
国策の血液事業を考えるとき、方や市場経済任せ、国の医療機関等でも
国内献血由来以外の輸入血液製剤が多く使われている矛盾をどう解決して
いくのかとても関心を持った。
国はもっと責任感を感じさせる挨拶を、このような全国大会で表明すべ
きだと思う。
琵琶湖に面した有名な県立芸術劇場「びわ湖ホール」、吹奏楽の演奏も
より音響効果のよいホールで楽しませてもらった。皇太子殿下も来られて
いる大会の背景、実際に医療現場で血液製剤を活用する特に病院医療関係
者がこうした国の事業をもっと理解し、共に推進されることを願う。