研究・その他医療情報
疾患管理アプリケーションの臨床研究について
北里大学北里研究所病院とActivaid株式会社が、潰瘍性大腸炎に対する疾患管理アプリケーションを用いた臨床研究を開始します。この研究では、潰瘍性大腸炎の患者がスマートフォン等のアプリで自身の日々の体調を記録し、その情報が逐次医療機関に届きます。将来的には、この研究を通して潰瘍性大腸炎の患者の生活の質(QOL)やケアの質の改善、および長期的な疾患アウトカムの改善を実現することを目指すとしています。
コメント
はばたきでは、当事者が自ら主体的に医療や研究に関わることが大切だと主張し、実践してきました。例えば患者参加型医療の推進では、患者自らが病気の最新情報を知り、自身の検査データを知り、医療者をパートナーとして自分の医療に積極的に関わっていく意識改革を進め、研究においては、厚生労働省のエイズ対策政策研究事業 長期療養班で患者参加型の研究を行っています。この患者参加型の研究の中で、2012年からiPadを用いた被害者の生活状況調査を行い、日々の生活状況を記録してもらっていますが、普段意識していなかった症状を見える化し、高血圧や睡眠の問題の改善や、見過ごされがちだった口腔内や皮膚症状に対する適切な受診が得られたことなど、多くの改善が得られています。こうした動きが、他の疾患領域にも広がっていくことを歓迎します。
出典:「北里大学北里研究所病院とActivaid株式会社、潰瘍性大腸炎に対する疾患管理アプリケーションを用いた臨床研究を開始」